アーユルヴェーダセラピストになる、ということ
サロンに来られたお客様が必ずと言っていいほどお尋ねになるのが、
「どうして、アーユルヴェーダセラピストになったんですか?」ということ。
このホームページに自己紹介として書いてあるのですが、自分でもあれ?どうしてだったけ?と思うことがあるので
改めて最初のきっかけから思い出してみようと思います。
インドへ初めて行ったのは、1999年に大学の卒業旅行の一人旅。それ以前にアーユルヴェーダを知っていたか、今では覚えていません。
ヨーガを大学時代から自己流で本を見ながらやっていてそのときにそんな情報も見ていたかもしれません。
なぜ卒業旅行の行き先にインドを選んだのかというと、ぼんやりと「インドでヨーガしたい」というのと「自分探し」だったんでしょうね。
で、行ってみてアーユルヴェーダっぽいことは、インドの美容院で顔の毛を糸を使って脱毛してもらった時に、ヘナを初めてしたくらい。
帰ってきて、自分でもヘナをしたいと思って、インターネットで「マハラニヘナさん」(現、アートビーング)を探しだして、髪に良いハーブとしてヘナと共にアムラ、シカカイを購入して。
シカカイは乾燥していて赤紫色の大きな豆のさやを煮出して使った様な気がします。そしてその煮出し汁にサポニンが含まれていて石けんみたいに使えるけど、目に入って「痛いわ!」ぐらいの印象しかないです。
アーユルヴェーダのハーブに初めて出会った感触は、すごく原始的なイメージ。そしてそれを美容という観点からしか見てなかったな、今思えば。
そこからしばらく経って(18年)あるヨーガの先生に出会い、その先生に影響されてシヴァナンダアシュラムという場所でヨーガティーチャーになるTTC(ティーチャーズトレーニングコース)を受けたのが2017年のこと。(その間は大学のある名古屋で就職して、辞めて転職してまた辞めて広島の実家に帰って、専門学校入って栄養士になって栄養士として働いてというのがありますが。インドもこの間に一回行ってます。)
南インドのケララ州にあるニャルダムという場所にあるアシュラムで、敷地内にアーユルヴェーダクリニックがありました。
TTCを受けるついでにアーユルヴェーダの初歩も習えるよ、とのことで10日間のウェルネスコースというものに参加しました。
それは座学、オイルマッサージの実技、薬用オイルや薬の作り方、インド料理の作り方もありの忙しくも楽しいものでした。日本語通訳の先生、インドのアーユルヴェーダ医の先生、そしてセラピストのインドのおばちゃん達に毎日教わって楽しかったです。そのときに教えてもらった手技は今思えば結構、荒っぽかったかな、と思います。伝統的なインドのオイルマッサージ。薬用オイルはピッタの人向けのココナッツオイルベースとヴァータ、カパ向けのごま油ベースを買って帰りました。
残念ながら、その薬用オイルに他にどんなハーブが入っていたのかは覚えていません。多分そこまでの知識もなかったためかな、と思います。
家に帰って、父を実験台に何回かオイルマッサージさせてもらいましたが、匂いが独特なのと、塗るのが下手で床にこぼして家族には不評でした。
父も私と同様、ヴァータ体質なのでオイルを塗ると言うことはすごく良かったと思うんですが、なにせベタベタすぎで。
アーユルヴェーダのウェルネスコースとヨーガのTTCを受ける間に、そこのクリニックでアヴィヤンガも受けたかったのですが、予約がいっぱいで受けることは出来ませんでした。ですので、TTC後にアシュラムにほど近いコバーラムビーチというリゾート地に滞在した時に、アヴィヤンガを初めて受けることができました。
インドのおばちゃんが二人でおしゃべりをしながら強くマッサージと、布に熱いオイルをしみ込ませてポンポンと身体を叩くようにマッサージしてくれるピンダスベダを受けて、「こんな感じなんだ」と。正直言って、すごく気持ちが良いという感じではなかったです。
アーユルヴェーダについてそこで知り合った友人と一緒にいろいろ学べたのもすごく楽しかった。難しかったのですが、自分で表を作って暗記したり友人と出題し合いながら終了テスト勉強をしました。テストの前夜、みんなで夜遅くまで起きて勉強した写真があって、それを見ると懐かしいです。
10日間というすごく短い時間で、学んだことは本当に基礎のわずかですが強い印象がありました。
そして、忘れてはいけない!2017年1ヶ月半程そのアシュラムに滞在した時に、アーユルヴェーダの治療を受けることが出来たのです。
まず、通訳の先生についてもらって医師の診察を受けて自分の病気について説明し、脈診をしてもらいました。私はその1年ほど前に子宮腺筋症だと診断を日本でうけており、低用量ピルを飲み続けていました。生理を軽くするお薬で、子宮内膜症に似た症状でひどい生理痛、多量の経血、そこから来る慢性的貧血を改善するためです。アシュラムに滞在している間は、いわゆる薬は飲まないという決まりがあってその薬も飲まずにいました。アーユルヴェーダの処方ででたお薬は、「クマーリアーサヴァ」というアロエの薬用酒と「サプタサラン カシャヤン」のタブレットでした。うろ覚えですが、肝臓と消化器、子宮関連の病、便秘や腰痛に効くお薬だと説明を受けました。そのときに言われた体質、プラクリティプラクリティはピッタヴァータでした。
治療方針としては、まずヴァータの乱れには便秘を解消しないといけないので、便秘に効く薬で治す、そして今は食べても吸収がうまく出来ていないので貧血になっているので、貧血に良い鉄が含まれている薬を摂るとのことでした。根本的にはパンチャカルマをした方が良いとの診断でした。アシュラム滞在中、そのお薬を飲んで周りの人がみんな便秘で苦しんでいる中、一人快便で忙しい毎日でも元気になっていくのを感じていました。インドの気候や食べ物も自分に合ってるみたいだと感じていて、ヨーガもほぼ毎日してるし日本にいるときよりもこのとき健康だったようです。年齢は42歳になる年でしたが下手したらもっと若いときより元気だったかもしれません。
長くなったので、つづきはまた次回に。